2nd
Dommedagssalme / Domain
このジャケットでCDをリリースしたことに敬意を評したい

Track List :

01 Barren
02 Exodus
03 Momentum
04 Inertia
05 Collapse
06 Discipline
07 Dominion
08 End

評価 … ★★★★★★★★☆☆(岩盤(Great))

2015年1月10日にLegion Blotan Recordsから発売された、Dommedagssalmeのアルバムです。こちらのCDはレーベルサイトから通販で買うことができるようになっています。このジャケットを見て気になった方は、是非ともサイトを訪問して検索してみましょう。現在は値段もお安くなっています。他にも扱われている商品はありますが、他はすべてカセットテープのようなので、聞くことのできる環境を持っている方も少ないかもしれません。

さて、このDommedagssalmeですが、イングランドのJohn Marshallさんが全てのパートを演奏して作成している音楽となっています。このアルバムに関しては、全8曲で80分ほどの収録時間となっています。1枚のアルバムとしてはかなり長めの作品となりますが、彼の作り出す音楽世界にじっくりと浸りきってしまうのが良いでしょう。

1曲目はBarrenですが、アルバムの出だしであるということもあり4分半ほどの短めな曲となっています。長い曲の多いこのアルバムにおいて、入り口の役目を果たすことになるこの楽曲は、このアルバムの中で2番めに短い曲であり、穏やかな世界における静かな始まりと悲しみさえもが既に始まっていることをはっきりと聞いて取ることができます。

続いてExodusが始まりますが、2曲めにしてアルバムの中で最も長い16分を超える楽曲です。強く打ち出された絶望感すらも感じさせられてしまうメロディに乗せられて、楽曲は終始進んでゆきます。ミドルテンポから始まり重々しくも疾走感を与えるファストなパートが続きます。中盤では美しいメロディを更に引き立てる瞬間を持っており、後半では衰えることのない勢いを見せつけられることになります。まさに圧巻と言えるでしょう。

Momentumではその題名の通りの勢いを引き続き感じることができます。冒頭から力強いメロディに裏打ちされたリズムとギターのサウンドは、ある種のノリの良さを感じさせるに留まらず、更なる深みへと我々をたやすく誘ってゆくようです。混沌の中を突き進んでゆくような中盤からの展開には、誰もが息をすることすら忘れてしまいかねないかのような戦慄を覚えるかもしれません。

4曲目に待ち受けるのはInertiaとなります。また長い曲が続いてゆくことになりますが、まさにこのように続いてゆくさまをこの楽曲名は表しているのかもしれません。ここまでに発生した様々な感情を飲み込みながら、ここで登場するある種単調とも言えるように繰り返されるメロディラインは、強烈かつ熾烈なヴォーカルとの対を成しているとも捉えられるでしょう。

アルバムも折り返し地点となり、続けて我々が耳にすることになるのはCollapseです。果たしてここからの展開はどうなってゆくのか、非常に想像を掻き立てられるタイトルとなっているのですが、徐々にその答えは近付いて来ていることを誰もが知ることとなります。緩やかに楽曲は進行してゆきつつも叩きつけられ続けるメロディとリズムが全てを投げ打っているかのようです。そしてただ只管、それに耐え続けるしかないのです。

後半になって更に強く縛られて逃れることのできない絶対的な領域へと飲み込まれてゆきますが、まさしく続くDisciplineにあらわれていると言うしかないでしょう。終盤へと向かってゆくこの最中には一切の安らぎが与えられることはないようです。冷たく儚く湛えられたメロディが繰り返し紡ぎ出されるとともに、静かにとても深くからの祈りとも取れる神秘的ですらあるような歌唱が繰り出されています。

7曲目はDominionとなり、終結前におけるこの作品中で2番めの長さを誇る楽曲が登場してきます。このアルバム名Domainとも密接に結びつくかと思われる楽曲名であり、この長く続くアルバムのハイライトともなってくることは間違いがありません。まるで打ちのめされたかのように楽曲は進んでゆき、ここまできても更に新たなる展開がもたらされ続けます。アルバム全体に対する、むしろこの世界全体に対する支配権を奮っているのかもしれません。

容赦なく時は過ぎてゆき、アルバムのラストを飾るEndにたどり着きます。最終的にはは2分半にも満たない短い楽曲で締められることととなります。様々な表情を見せてきたこの長い作品に於ける終結点をどのように見出すことができるのか、そもそも終焉は存在しているのかをこの楽曲とともに確かめなければなりません。

短い夏が終わり、秋そして冬へと季節は進んでゆきます。冷たく陰鬱とした季節へと向かってゆく中、このアルバムと向き合ってみるのもよいのではないでしょうか。そこに待っているものは闇を照らす一筋の道灯となるものなのか、寒さを耐え忍ぶ苦しみを和らげるものとなるものなのか、答えを見つけ出すことができるかもしれません。インストゥルメンタルであるこの楽曲は何かをあなたに与えるはずです。

果たしてこのジャケットの意味するものは何であるのか、静かに冷たく湿った世界に身を浸しながら絶望の淵でその果てしない道筋を歩んでみる他にはないでしょう。

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Best tune : Collapse

悲しみと力強さとを兼ね揃えた楽曲であり、アルバムの中でもひときわ輝きを持っている1曲といえるでしょう。
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