1st
Seeds of Iblis / Anti Quran Rituals
アッラーフ・アクバル!الله أكبر

Track List :

01 From Mecca to Jahannam
02 Qamar (Islamic Lies P.1)
03 72 Virgins
04 Behind the Horns of Allah
05 The Prophecy of Rape
06 Qabr (Islamic Lies P.2)
07 Islamophobia
08 Sura 9
09 Allah Is Dead

評価 … ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆(もうだめぽ)

الله أكبر
أشهد أن لا اله إلا الله
أشهد أن محمدا رسول الله

イラク出身(と主張している)アンチ・イスラームバンドSeeds of Iblisの2013年に発売された1stアルバムです。アンチ・クライストなバンドは無数に存在しますが、アンチ・イスラームはあまり耳にすることがないのではないでしょうか。実際のところイラクでこのような音楽を演奏することはほぼ不可能かと思われますが、メンバーの素性なども含めてどのようにしてどこでレコーディングされたのかといったことは不明です。

さてアルバムですが、タイトルを眺めるだけでも思想がよく伝わってくるものとなっています。まずは1曲目ですが、メッカからジャハンナムへと。ジャハンナム"جهنم‎"というのはイスラームでの地獄ですね。メッカを地獄にしてやる、という内容の歌詞となっており、サウンドも軽快でアグレッシブなブラストやギターリフを聴くことができます。

続くQamarはまあ曲的には繋ぎです。3曲目、72 Virginsはある程度有名な話かと思いますが、天国に行ったら72人の処女フーリー"حورية‎"とやり放題というもので、その教義に対してテロリストと関連付けて攻撃する楽曲となっています。次のBehind the Horns of Allahもムハンマドを貶める曲ですね。そしてThe Prophecy of Rapeでは更にムハンマドへの攻撃が加速していきます。余程ムハンマドが憎いのでしょう。

QabrはQamarと同じく繋ぎですが、こちらは4分ほどあります。7曲目Islamophobiaはイスラーム恐怖症と訳されており、恐怖症から転じてイスラームに対する攻撃的・侮辱的な使われ方をするようです。もちろんこの楽曲においても攻撃的な意味合いが強く、さらなる侮辱をこれまた切れ味の鋭い攻撃的なサウンドで聴くことができます。曲の後半は美しいピアノの音色も入っています。

Sura 9はクルアーンの第9番目の章、懺悔("التوبة")のことです。歌詞の中ではいくつかのアーヤが引用されており、クルアーンの知識があるとより内容を理解することができます。そして最後となるのが、Allah Is Deadです。これはまたすごい曲名ですね。曲名だけでなく曲自体も8分を超えるこのアルバムでも随一の大作となります。

全体を通してこのアルバムは、クルアーンの朗誦と思しき"サウンド"が随所に散りばめられており、一貫して中東的なオリエンタルなメロディで楽曲が成り立っています。単純にサウンド面では非常に興味深く聴くことができる面白いアルバムとなっていて、オリジナリティにも富んでいるといえるでしょう。親イスラーム的な立場からすると甚だしく冒涜的な音楽であることになりますので、いろいろな意味で"もうだめぽ"という評価となっていますが、音楽的には多くの人が楽しめる物となっております。

CDはレーベルから買うことができます。

الله أكبر
أشهد أن لا اله إلا الله
أشهد أن محمدا رسول الله

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Best tune : The Prophecy of Rape

中盤でのこのバンドらしい印象的なメロディと曲作りが冴え渡っています。
ブラストが効いている後半もアグレッシブで良いです。
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