Wuthering Heights / The Shadow Cabinet
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Track List :
01. Demon Desire 02. Beautifool 03. The Raven 04. Faith - Apathy Divine Part I 05. Envy 06. Snow - Apathy Divine Part II 07. Sleep 08. I Shall Not Yield 09. Reason ... ? 10. Carpe Noctem - Seize The Night 11. Shadow Of A Gipsy
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評価 … ★★★★★★★★★☆(仏盤) 多国籍軍の変態メタルバンドがさらに変態さをまして世に放つ4thアルバム。日本盤は弱小レーベルサウンドホリックから出たわけだが、他大手レーベルは何してたのかねと思ったよ。まったく先の読めない、あちらこちらからぶん殴ってくるような、変態以外には形容しがたい展開はそのままに、トラッドな雰囲気を持つ曲のダイナミズムやスケール感のアップに成功した一枚だといえるでしょう。まぁそれらも含めて変態なんだこいつらは。
こんな難解な曲なんぞ弾いてられっかとばかりに前作からギタラー、キーボード、ベーサーが交代したけど、さらに演奏のレベルは上がったと思うんでいいチェンジだったんじゃないかね。BeautifoolやFaith - Apathy Divine Part I、Snow - Apathy Divine Part II、Sleepの変態パートのギター等に見られるカッコヨサがあちらこちらから顔を出してくるのがたまらん。ボーカルのパトリック「ニュォォオオオーッ!」暑苦しいヨハンセンはさらに「ニュォォオオオーッ!」度が増しました。このボーカルを知ってる人は理解してくれると思います。たぶん。つぅかこいつの声の使い分けかたはキモくて実に良い。あと前作から引き続きドラムが鬼だね。すげーバッチャンバッシャンうるさくて最高だよ。ボーカルに負けてないよ。
そんなハイクオリティな演奏陣の紡ぐ楽曲群は基本的に捨て曲なしの傑作だと思うけれど、1曲目だと油断してると突然飛んできてその後曲の中を泳ぎまわるピアノと、あとは渦潮のような、静と動だとか四の五の言うな!と言いたげな劇的展開に飲み込まれそなDemon Desire、ヴァイオリン極上の味付けと哀愁を紡ぐギターを纏い疾走するFaith - Apathy Divine Part I、ギターの風の中まさに雪のようにかすかに輝くKeyに気付くとお徳感のSnow - Apathy Divine Part II、もうなんていうかこの先の読めなさがWuthering Heightsだよねといった勢いのCarpe Noctum - Seize The Nightが個人的に頭一つ抜けていると思ったよ。
Wuthering Heightsというバンドの音楽は3rdと、この4thで確立され、唯一無二になったといえるんじゃないかなあ。強烈な個性をバンドに求める人には是非、そして誰であれ興味をもったなら一度は聞いてみてもらいたいバンド。
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Best tune : Faith - Apathy Divine Part
長い音でギターに弾かれる鬱メロが好きなんです。クサいんです。速いんです。
Demon Desireも曲の中を泳ぐようなKeyが良い。
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