3rd
Dark Lunacy / The Diarist
相変わらずセンスがいい

Track List :

1. Aurora
2. Play Dead
3. Pulkovo Meridian
4. The Diarist
5. Snowdrifts
6. Now Is Forever
7. On Memory White Sleigh
8. Heart Of Leningrad
9. Prospekt
10. Motherland
11. The Farewell Song

評価 … ★★★★★★★★★★(神盤)

イタリアの珠玉のメロデスバンドDark Lunacy神の3rdアルバムです。

今作はなんということでしょう!彼らの売りであった生弦さんたちの登場が激減しています。もうだめだおわったこのよはほろびるだからおれにかねをよこせさあいますぐここにはんこをという気分になってしまうところですが、どっこい彼らの凄いところはそれを補って余りある質の楽曲を詰め込んできたことです。今作は生弦ぶりんぶりんでは無いという噂は聞いてたんで、あーあついに俺のDark Lunacyも終わったか、なんて思って覚悟していたんですが。いやマジで、見くびってたわけではないんだけど、そのポテンシャルに敬服しやした。。

雰囲気はより退廃的に、かつ絶望的になりつつも、どこか滅びの美しさを表現しつつ、ドラマティックに楽曲が攻め立ててきます。戦争を扱っているわけなのですが、その物語の表現として見事としかいうしかない。クワイアと女性ボーカルの出番の多さといったものも手伝い、悲愴なまでに怒涛のように攻め立てて、ふっと緩んだところに漂う陰鬱さにもうだめだ降参だ。Pulkovo Meridianの中後半の盛り上げ方、顔を上げる気をどんどん無くして行くインストThe DiaristにProspekt、女性ボーカルとツーバスの使い方をいろんなバンドに見習わせたいSnowdrifts、ピアノ万歳On Memory White Sleigh、新要素ががっちりハマったMotherland、Dark Lunacyらしさ全開のThe Farewell Song・・・いやもうおなかいっぱいです。Play Deadの4:52あたりからはギターだけでなくヴァイオリンがユニゾンしてたらさらに悶絶だよなとか、Now is ForeverのGソロは生弦だったらさらに美味しいんじゃ?とか思っちゃうのももちろん事実なんだけど、正直満足度がそれを上回るからあまり気にしない。

それにしてもここのドラマーはいいわ。ただ突っ走るメロデス系にありがちな単調なリズムで楽曲が終わらないのは彼の仕事によるところが大きいのでは。絶望のメロディに打ちひしがれる体に鞭打つようなタイミングでクラッシュを入れてくるのもたまんねえ。そしてMike Lunacyの声はあいかわらず曲調にばっちりハマってるし。あと生弦の変わりといってはなんですが、ギターが泣き泣きで扇情的になって頑張っているのもすっげーいい。俺ギター不感症だけどかなり耳をもっていかれたよ。いや絶好調ですね。この後ドラム(泣)とベースが脱退しメンバー変わってしてしまったようなのですが、今後もこのクオリティを希望したいものですな。つーわけで3枚連続神盤進呈。個人的には彼らの最高傑作Varen'kaに匹敵する曲は無かったけど、トータルでは3枚の中で一番の出来じゃないかと思ったよ。こいつらのアルバムを聞いてると音楽って芸術だなぁって思うな俺は。

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Best tune : Pulkovo Meridian

ギターが好きだッ。ドラムもッ!4:43からの劇的な展開が好き。
あーでもSnowdriftsも、Motherlandも、The Farewell Songも捨てがたいぃぃぃ・・・。
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