Vanishing Point / Embrace The Silence
白い巨根

Track List :

1. Hollow
2. My Virtue
3. If Only I
4. Live 2 Live
5. Embraced
6. Season of Sundays
7. Once A Believer
8. Reason
9. Breathe
10. Somebody Save Me
11. Inside Yourself
12. A Life Less
13. As I Reflect

評価 … ★★★★★★★☆☆☆(秀盤)

オーストラリア産のどちらかというとプログメタルに分類されるメタルを1st, 2nd時代に演っていたVanishing Pointが、どんな心境の変化かメロディックパワーメタルへアプローチを図ってきた3rdがこいつだ。

このバンド、名前は知ってたけどプログバンドだから敬遠しとくか~という程度の認識だったので、新譜がでるぞーというニュースが流れてもあっそーふーんとスルーしてたんだけど、めっちゃ嗜好の合うスパニッシュメタラーが「激しくオススメだから聴け!つーか俺も期待してなかったんだけどイイよ!」と薦めてきたもんだから、え~そういわれても気乗りしないな~と思いつつ聴いてみたら良くてびっくりですよ。

Orion RidersだとかMechanical Poetのようなクサ系プログパワーに共通する事といえば、プログレ系という下地から基本的に演奏がクサメタルバンドより上手く、ほのかなクサメロを漂わせながらここぞと言うときに疾走をかけたりするという、クサメタルの中央直線上では無いが交差することは結構あるという音楽性だ。中央線を疾駆するバンドがもはや飽和状態にまでなった今日では、このようなスタイルのバンドの方が個人的には評価が高い。それはミドルテンポという正統派クサメタルバンド(笑)では敬遠されがちな曲を、構成力で魅力ある物へと仕立てることが出来、かつ疾走曲にもドラマティックなひねりを入れ「疾走」というアクセントを最大限に生かし、結果としてアルバム全体の質をあげることに成功しているからだ。

このアルバムで上記のことを感じさせる筆頭曲はReasonBreatheの2曲だろう。Reasonはヒーリングミュージックのような美しいピアノの調べで始まる曲で、Breatheもアコギで優しく始まる同じくヒーリング系のイントロ曲なのだが、どちらも飽きることなく聴き通すことが出来、またそれが対局に位置するA Life Less, If Only Iのような疾走曲のアグレッシヴさを引き立てるという最高の役割を果たしている。

欠点をあげるとすれば1曲1曲が長めにもかかわらず曲単位ではだれさせ無いのは流石だが、79:26というのは流石にボリュームありすぎだなというのと、トラックリストに偏りを感じるので配列をもうちょっと何とかして欲しかったってところかな。とはいえまだまだ先がありそうなものを感じさせるので次作もこの路線でいくなら期待したいところだな~。疾走曲はなんかAxenstarあたりが期待されていた路線に似てる気がするしね。

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Best tune : Inside Yourself

イントロの泣きのギターからワクワクドキドキ感があふれるね。Bメロ~サビの流れがなめらかでよかですたい。終盤のサビメロをちょっと変えるところもオシャレさん。
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