3rd
Heimdall / The Almighty
なぜハゲなのか。なぜ片側脱いでるのか。後ろのヤツは誰なのか

Track List :

1. The Calling
2. The Search
3. Eternal Race
4. Godhall
5. Wanderer
6. Return To The Fatherland
7. Last Journey
8. Beyond
9. Symit
10. Godhall (Accoustic Version)

評価 … ★★★★★★☆☆☆☆(良盤)

イタリアン元ネタメタルバンドの、向こうでもこちらでもレーベルが変わって世に放たれた3rd Album。ついに弱点というか致命的な欠点だったボーカルをクビにしたことだけにでも賛辞を送りたいのだが、その後任にGiacomo Mercaldoなるイタリアにあるまじき(笑)上手いボーカリストを連れてきたことには驚きというか何というか・・・。この新ボーカルのGiacomo Mercaldoは、ミドルを中心に歌い上げるタイプのボーカルであり、やや艶のあるその声は、あまりのボーカルの酷さ故に隠れていたHeimdall本来の持ち味、魅力である「漢」度を、大いにアップするという本来のボーカルの仕事をしっかりとこなしていて非常に素晴らしい。というかこんな上手いボーカルがイタリアにいたんだなぁと思うと共に、そんな人があのHeimdallに入ったというのがどーも信じられないと言うかなんつーか、不思議な感じがします

音楽性の方にも変化はあり、前作と比べるとそこまで豪華絢爛系のゴージャスな音ではなくなった。しかし勇壮さに関しては、(ボーカルの声質というもあるのだろうけど)本作がここまでの3作では最高なのではないだろうか。Carmelo ClapsFabio Calluoriの二人のギターの仕事は演奏面においての要であり、それを彩るSergio DuccilliのKeyも勇壮さというものの演出に一役も二役も買っている。156あたりなんかはそれがとても顕著に出ている。それに加えて、なかなか強烈な哀愁を感じさせるメロディこそがHeimdallというバンドの音なんだろうなと思う。

欠点というかちょっと気になった点では、サビメロの盛り上がり方が少々足りないと感じたことかな?なんというかこれだけパワーのあるボーカルならば、コーラスと一緒にぶつけても存在感が希薄にならないことは6で証明されているので、もし全体にわたりそうなってたならばもっと個人的には良かったかもしれない。しかしながら、一度聞いたらメインフレーズが忘れられない1、ピアノの美しいイントロからガーっと盛り上がる2、どことなくKeyの使い方がKamelotちっくな3、起伏に富んだ勇壮なパワーバラード4、GとKeyの弾きまくりで幕を開ける疾走チューン5、個人的にお気に入りNo1な6、ベースが結構目立つ、コーラスとの掛け合いがいいかんじな7、ギターの速弾きで幕を開け、ソロ後のゆったりしたパートが印象的な8、ピアノとアコースティックギターによる演出が美味しすぎるバラード9、そして4のアコースティックバージョンであるボーナス10までしっかりと練り込んだ楽曲が並んでいるので、良い作品だと思いますです。Domineあたりとはやや違う方向性ながらも、共にイタリアの漢メタルを支えるのはマジでこいつらなのかもしれない。とりあえずもうクソメタルなんて呼ばれないでしょうね

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Best tune : Return To The Fatherland

13とかも捨てがたいんだけどね、全体を包んでる寂寥感を演出するKeyが好きですわ。
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