4th
Freedom Call / The Circle of Life
ぺかーん!

Track List :

01. Mather Earth
02. Carry On
03. Rhythm of Life
04. Hunting High And Low
05. Starlight
06. The Gathering (Midtro)
07. Kings & Queens
08. Hero Nation
09. High Enough
10. Starchild
11. Eternal Flame
12. Circle of Life

評価 … ★★★★★★★★★☆(仏盤)

自分の大のお気に入りであるドイツ産シンフォニックな味付けが実に美味しいメロディックパワーメタルバンドFreedom Callの4thアルバム。あまり日本では注目されていない彼らだが、全ての作品が普通以上のクオリティを備えてる事を考えるとそれはいささか不運なのではないだろうか?今作は3rdリリース後から思っていたそんな思いをさらに強く肯定する、彼らの持ち味がいつも通りに発揮された相変わらずの出来だ。

このバンドの何がそんなに素晴らしいのかというと、所謂キーパーサウンドといわれるHelloween直径のミドルでもスローでもだれる事のないフックあるメロディの質と、思わず合唱をさそうようなキャッチーさがまず挙げられるだろう。それは本家を凌駕せんとする勢いといっても過言では無いかもしれない。実は驚いた事にみんな大好き疾走曲というのはKings & Queens、Starchild、High Enoughの3曲しかないわけなのだがそんな事は気にならない。そのぐらい曲作りが上手い。Carry Onは特にそんな彼らの持ち味であるキャッチーさが色濃くでた曲だ。また1st,2ndの雰囲気を継承しているMather Earth、Kings & QueensなんかもいつものFreedom Callのサウンドで期待を裏切ることはなく、当然の事ながら今までのファンなら絶対に満足できる内容だ。余談だがHunting High And Lowもそんな感じなのだが、デジタルな感じで始まるところとサビはかなり似ていてStratovariousをパクったかな?って感じがウケる。まぁ笑えるので見逃そう。他にはEternal Flame、Circle of Lifeの連結はどちらもピアノの彩りが美しいミッドテンポとバラードなのだが、曲調がそれぞれ明と暗に分かれていて幕を引くにはもってこいの2曲である。隙がない。というか今作は全体的にミッドテンポ曲におけるピアノの使い方が非常に効果的だ。Dan Zimmermanはちとひたすら連打でタムを流れ落ちるいつものオカズに難があるものの、ここぞといった時のライドいじりなどは美味しいし、各人の技量はあたりまえに問題の無いレベルだ。

だがここに画竜点睛を欠く要素が一つだけ存在する。それは曲順である。先ほど挙げた疾走曲とトラックリストを比較すると一目瞭然だが、疾走曲が中後半に固まって居るため、イマイチアルバム全体としてはバランスが悪いように感じた。ので俺は自分好みに6, 7, 2, 1, 5, 3, 10, 4, 9, 8, 11, 12という順に並べ替えて聞いている。こうやって聞いてみるとまた違った印象があるかもしれないのでヒマがあったらこうやって自分ごのみに並べ替えてみるのもいいかもね。あと予想される批判として、ワンパターンすぎという理由で人によっては飽き安いかもしれませんが、俺はFreedom Call信者なのでそのようなご意見は聞く耳もちません。ごめんなさい

キーパー系と称されるメタルバンドがHelloweenの誕生の影響により雨後の竹の子のように生まれて久しいが、これほど俺がHelloweenに求めていた物を内包し、質を高めて上手に料理してリリースしているバンドは(飽くまでも俺の知りうる乏しい情報の中ではあるが)こいつらが最高だと思う。あくまでも「噂」ではあるが、バンドはあまり日本に興味がないらしい。が、前作の意味不明な展開を繰り返す事無く、日本盤がしっかりとリリースされてさらに多くのメタラーにその存在を知られて欲しいものだ。金銭的な問題等があったりするのだろうが、このバンドが差し置かれて他のB級メロスピバンドの日本盤が出るのはハッキリいって得心がいかないね。このCircle of Lifeが向こうでリリースされた前後にはGalneryusの2ndやAquariaのデビューアルバム、そしてShaamanの2ndなどが出たわけだが、俺にとってはそん中でこれがNo1だったよ。

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Best tune : High Enough

遅い→爆発→大疾走→タメ→飛翔するけどどこか切なさも感じるサビ = 超俺好み

サビ後のライドいじりも注目だ!

評価 … ★★★★★★★★☆☆(岩盤(Great))

明るいキラキラジャーマンメタルバンドFreedom Callの4thです。実は今作までほとんど聴いたことなかったよ…、という話はともかくですね。とりあえず良いんです。何がって明るさと、たまに入ってくる哀しみの混沌とした世界観が。そして随所で活躍するのはConceptっぽいKey、これがかんなりいい味出してるんですね。Conceptの新作では何故か特色であったはずのKeyが減退しショックを受けていた僕としては嬉しいことこの上ないです。そして、もちろん元Gamma RayDan Zimmermannのドラミングも秀逸です。ちなみに勝手に思ったのは曲調がやっぱGamma Rayっぽかったりするんですよ~、まぁジャーマンだからっていうのもあるんですけどね。音的にも近い気がします。特にVoが、Andre MatosKai Hansenを足して3で割った感じでして。ハイトーンが細めなんですね。ツボです、はい。問題ないです。褒めどこですよ?

曲単位で語っていくと、まず#1「Mother Earth」、いきなりちょいダーク目なヘヴィリフから始まるわけで、けっこうビックリです。そしてささやくような甘いコーラスがゾクゾクするんですな~、這い上がってきたり舞い降りてきたりするんですよw この手のコーラスは苦手だったんですがね、何故かコイツは気に入りました。そして#2「Carry On」いきなり合唱したくなりますね、超明るいしなんかいいよね、コレ。疾走してないけどね。Angraのカバーじゃないっすよ。#4「Hunting High And Low」キタ~!!Stratovariusのカバーだ!!すいませんウソです…、でも案外似てます。それはともかくとして明るく透き通るこのコーラスが素晴らしいのです。ていうかなんでこんな合唱したくなる曲が多いんでしょうか?「アイアム ハンティン ハイ! ハ~イアンロ~!」そこの兄ちゃん、一緒に歌おうぜ~。
そしてとうとう疾走ってみました#7「Kings & Queens」サビの勇壮さと言ったらもう、戦場で馬に乗って聖剣掲げて突撃するかのようです。かっこよすぎです。前作が不作だったRhapsodyの未収録曲かと思ったよ、全く…。興奮冷めやらぬまま#8「Hero Nation」へ、なんかさあれだよ、一昔前のRPGの音楽。ゲーム先進国日本には効かないぜ、テンポもミドルだし、印象薄いかもです。そして来るはやはりGamma Rayかなんかで聞いたような気がするイントロから始まる#9「High Enough」そして…囁き→ハイシャウト→ジャーマンなリフ→疾走。ちなみに、僕らはドキドキ→ビックリ→ヘドバン→MONZETSUとなっております。いや~いいね、いいよ、コレ。#10「Starchild」って、サビがNocturnal RitesのAvalonに似てませんか?と思うわけですが、まぁコレも疾走物ですから悪いわけがない。でもStarchildを連呼するのはどうかと…。ラストの#12「The Circle Of Life」は今作随一の哀愁が盛り込まれた一曲です。胸にグッと特に1:05辺りのメロは4月1日現在、本年最高の哀メロです。そして曲はラストを飾るタイトル曲として恥じない壮大な展開をみせ、シンフォニックとヘヴィとを見事に調和したFreedom Callのスタイルの集大成を披露し幕を閉じます。

いや、ホント聴いて良かったですよ。なんかいろんなバンドを聴いた気がしないでもないですが…。しかし疾走派哀メロ鬱メロフリークの僕ですらこう思うわけですから、是非御一聴のほどを…。

[taka]



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Best tune : The Circle Of Life

High Enoughもいいけどこっちの哀メロに一票、序盤の沈鬱な雰囲気から最後の劇的な展開がツボ。終わり方には目をつぶろう…。
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