Satyricon / Nemesis Divina
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Track List :
1. The Conquering / The Dawn of a New Age 2. Forhekset 3. Mother North 4. Du Som Hater Gud 5. Immortality Passion 6. Nemesis Divina 7. Transcenddental Requiem of Slaves
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評価 … ★★★★★★★★★★(神盤) ひとつ疑問があったんです。個人的にブラックメタルはそこまで好んで聴く音じゃないのは事実なんだけど、Covenantの1stは確かに邪悪で身震いしちゃうほど寒々しい空気を持った名盤だし(金に困りすぎて売っちゃったけど)、Limbonic Artもノルウェーの真冬を仮想体験させてくれる(行った事ないけど)名盤を排出していると思います。でも・・・
Satyriconのレビューがないんです。
いかん、これはいかん。。。 ということで96年発表、ブラックメタル至上の名作です。7曲42分強、ノルウェーの大森林火災の最中逃げ回った挙句出会ったのは災害便乗殺人者。。。問答無用、悲鳴を上げるより前に斧で真っ二つにされて殺されるかのような(殺されたことないけど)地獄絵図が展開されます。音によるヴァーチャル空間の表現というよりは、殺された自分の怨念の世界を彷徨っているかのような感覚に陥ります(彷徨ったことないけど)。
音楽的にはこの手にありがちな何やってるかわけわかめ━━ヘ(゚Д・)ノ━━ッ???ということはなく、ギターリフの輪郭と鋭角性がしっかり前に出てきていることにより凡百のブラックメタルでは到達し得ない地獄観を描くことに成功しており、「ブラックメタルの神盤を挙げよ」という命題への個人的な回答と断言できます。ジャケ・タイトル共に名盤の誉れにふさわしい秀逸さです。音から発せられる殺伐感は群を抜いています。
当時はまだシンフォブラックというオケ自体が明確には存在しなかった時代。Cradle of Filthがシンフォブラックの道を作り今でこそその型にはめて曲作ればそこそこ注目されちゃう時代ですが、Dissection・Emperorと同様、シンフォブラックの型が完成する前のリアルに教会焼いてた時代の音も聞いてみてください。確かに無理やり分ければシンフォブラックということになるのでしょうが、商業戦略上のブラックメタル内ジャンルがどうのという意図的な媚びを一切感じさせないこの音こそが”ブラックメタル”なんです。 ~どみね~
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Best tune : Mother North
Power Rock Today懐かしの4時台の華「ゴシックキャビネット」のテーマ曲にもなっていた曲。ワルツに乗せる慟哭のメロディと言うと初期In Flamesが思い浮かびますがSatyriconの方が一枚上手。これほど上手く生かされた例を知りません。
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