1.Introduction 2.Under The Black Raven's Wings 3.Birth Of The Hero 4.Fire In Our Hearts 5.Perkuno's Flame 6.Godless Freedom 7.Storm 8.Tears Wash Off The Blood From My Sword
このアルバムでは彼らの長所と短所がはっきりと出ているのですが…、まず長所はというと全編にわたる大掛かりなオーケストラアレンジと、それを際立たせるメロディの素晴らしさです。これらから想像するのはやはりAnorexia Nervosaや、Thelion、Cradle Of Filthだと思われますが。メロディの美しさという点においては彼らをもはるかに凌駕することでしょう…。
#1「Introduction」は自分が今までに聞いたシンフォインスト系のイントロのなかでも超上位クラスのイントロです。こんなのから始められちゃぁもう最高です。期待を煽られたまま#2「Under The Black Raven’s Wings」はいきなりワタリガラスの泣き声から始まるんですが、これはチョイ蛇足な感があります…。あんな素晴らしいイントロがあるならその流れを汲んでほしかった…。まぁ一回は落胆するわけですが、速攻で持ち直してくれるんで大満足です。速くてクサくて綺麗で素晴らしいですわ。続く#3「Birth Of The Hero」はうちのDLにもありますがクサクサで疾走パートも多くていい感じです。まぁとりあえず聴いておきましょう。#4「Fire In Our Hearts」はMiron氏がブラック系のシャウトだけでなく、呪詛のような声も披露しています。さらにVictoria嬢(超絶美人)のフルートが舞うパートなどもあり、その後疾走と、すばらしい内容になっています。 そして今作のハイライト…、#5「Perkuno’s Flame」、#6「Godless Freedom」この2曲の連続は反則です。クサすぎます…、ヤバいです。#5「Perkuno’s Flame」はいきなり疾走から始まり、途中からバイオリンとピアノがバックで狂気乱舞し、さらにバイオリンのソロパートへ、そして再び疾走…。はい、最高です。以上。で、そのまま#6「Godless Freedom」なわけですが、これまたヤバイ、女性VoとMiron氏のシャウトの絶妙な絡み、ピアノ、オケ…、全てが溶け合い限りなく流麗な世界を作り出します。世界の終末を見ているかのようです。特に終盤のピアノとドラムの絡みは秀逸…。#7「Storm」は彼等の歌詞世界の上で重要なパートを担うもので、淡々とした語りパートなどで前2曲のあまりの凄さから立ち直る間を与えてくれます。そして、ようやく落ち着いてきたくらいでラスト#8「Tears Will Wash Off The Blood From My Sword」は再び超悶絶曲です。女性コーラスから始まり、Miron氏の語り、乱舞するバイオリンやオケ、Key…。そして、劇的な最終パート…。まさにこのアルバムのラストを飾るに相応しい楽曲です。そして、雷鳴が悲しく鳴り響きひとつの名作が幕を閉じます。