Korpiklaani / Voice of Wilderness
盾と武器を持った戦士です

Track List :

1. Cottages & Saunas / サウナでひとっ風呂
2. Journey Man / 旅行けば
3. Fields In Flames / 燃えろ!キャンプファイヤー
4. Pine Woods / 魔の森に立ち向かえ!
5. Spirit Of The Forest / 森の中でハッスルハッスル
6. Native Land / 大自然って気持ちいい
7. Hunting Song / 「狩り」こそ漢の宿命
8. Ryyppajaiset/ ビール飲み放題
9. Beer Beer / 吐くまで飲もうぜ
10. Old Tale / 実録!フィンランド昔話
11. Kadet Siipina / 哀しみのコルピクラーニ

評価 … ★★★★★★★★★★(神盤)

フィンランドよりやけにイカツい森の妖精ことKorpiklaaniの2ndアルバムが到着だ!Korpiklaani名義では2作目だがShaman時代から換算するとこれで4枚目のアルバムである。前作Spirit of The Forestでも飛躍的な成長を遂げた彼らだが、今作はついに森の中では飽きたらず外界へと侵略を開始したのか!とでも言いたくなるような「快作」をさらなる成長と共に世に解き放ったと言えよう。Shaman時代のやや理解されにくい音楽性を上質のフォーキッシュ、ヴァイキングテイストに染め直し織り上げたメロディと、キャッチーさというよりはなにか体の中のアツいものを揺り動かすかのようなコーラス、そして「オーディエンスをクレイジーにさせるため」という単純な、しかし微笑ましい動機に基づいた猪突猛進型の速度の三要素が一体になった彼らの楽曲にはとかく不思議な魅力がある。

アルバムの中に大曲を持ってくるのが流行りな今日に、太く短く〆た楽曲をちりばめている訳だがそれがとても泥臭いが何故かとてもすがすがしい。全曲気に入っているが、全部書くというのは面倒なので数曲取り上げると、Hittavainenの操る、PVの死んだ魚のような状態からは想像できないほど切れ味鋭く、しかし流麗に駆け抜けていくヴァイオリンにガッツポーズな哀メロインストチューンRyyppajaisetと、フルートメタルインストチューンPine Woodsの両曲は彼がいろんな意味でバンドの重要人物だということを確認できる曲だ。前者はこんな雰囲気の曲なのにビール飲み放題という邦題だというのもいいかんじにズレズレでわらかしてくれる。ノンストップで突撃するタイプのJourney Manは、体感的に気持ちの良い疾走感と幸福のメロディをまき散らすヴァイオリンとHunting Songに匹敵するアツさが封じ込められた良曲だし、飲みながら超絶単調なサビを合唱したいBeer Beerと、ちょっと切って見てもボロボロと好きなポイントが出てきてしまうほどだ。

Wooden Pintsの低予算ながらも衝撃的な、驚くべきPVによって彼らが名を馳せた事により、その弊害として「お笑いバンド」的な見解もこの界隈に無くは無かったはずだ。そんな人達の目から鱗を剥ぎ取るような、自分たちの演奏することの楽しさを音を通してこちらに伝えてくるような、素晴らしい作品を作ってくれたことを長く見守ってきたファンとして非常に嬉しく思う

しかしOld Taleで俺の名前が呼ばれてる気がするんですが気のせいですかね?

Amazonで買えるバンドの作品一覧を見る

Best tune : Hunting Song

「狩り」こそ漢の宿命ではなくぁゃゃソングが正式名称です。俺がそう決めた。とりあえず合唱して頭振っておくしかないだろ!!!

評価 … ★★★★★★★★☆☆(岩盤(Great))

フィンランド産、飲めや歌え!飲んだらサウナでひとっ風呂、あがったら速攻2次会!ありったけのビール持って来いやぁ~!てなお祭りバンドKorpiklaani改心の2ndアルバム。全力で叫び疾走するバンドをバイオリン・フルートが鼓舞するかのように煽る。そこにあるのは小難しい日常からの開放。肩の力を抜いて、みんなこの宴会に参加しようよ!

とにかく楽しい。これに尽きる。縦ノリ感を演出するギターバッキングが疾走するリズムの裏をくすぐり、バイオリンが縦横無尽に中世フレーズを奏でるたび、何かがプギャーと音を立てて弾け飛ぶ。民謡を土台にしているからか不思議な懐かしさを感じるんだけど、その懐かしさがホント心地良いんだな。アルバムのインパクトと同等かそれ以上の邦題と相俟って、聴き進めるうち自分もメンバーになって演奏してるかのような陶酔感が味わえ、もうめいっぱい愛着感が湧きます。

音楽が持つ癒しの力は音が聴衆の求める非日常とリンクした時にこそ最大に発揮される。そういう意味において、頭で聴くのではなく本能が赴くままに体で感じる彼らの音楽は、昨今珍しいほどに素直に染み渡る清水のようですらある。なーんにも構える必要はないよ。楽しんだ者勝ちのお祭りメタルなんだから!
~どみね。~

Amazonで買えるバンドの作品一覧を見る

Best tune : Journey Man / 旅行けば

”酔っ払って踊って歌う”っていう音楽の重要なファクターがヘヴィメタルサウンドを介して2:33に集約された超名曲だと思う。ラストのぴーひゃらら~ら~♪ぴーひゃらら~ら~♪を聴くたび真っ裸で踊り狂いたくなるわい!
トラックバックURL
http://www.xametal.net/impressions/tb.php/583
Topへ戻る

Xametal.net Review Script Ver 8.0-