1st
Cea Serin / ...Where Memories Combine
激美麗

Track List :

1. A Fracture In Forever
2. Embracing The Absence
3. Meridian's Tear
4. The End Of Silence
5. Scripted Suffering: Within And Without
6. Into The Vivid Cherishing
7. Sudden Faith - Part I
8. Sudden Faith - Part II
9. An Evening At The Suicide Cafe

評価 … ★★★★★★☆☆☆☆(良盤)

*注意:クササPain Of Salvation

アメリカ出身のプログレッシブ・ゴシックメタルバンドの2004年リリース1stアルバム。一言でプログレッシブといっても、変拍子を表層的なフックとして利用してるだけのバンドからアーティストの精神レベルでプログレスしたバンドまで様々ですが、アメリカから登場したこのCea Serinは間違いなく後者に属するバンド。ボーカル・ベース・ドラム・Keyにクレジットを列ねるマルチミュージシャンのJ. Lammと、情感豊かなクリーントーンから激烈技巧フレーズまでを難なく弾きこなすKeith Warmanが、アバンギャルドな音世界を浪々と積み上げるプログレ好きには我慢汁500ミリ㍑モノの内容になっています。

つかよ、キタね。アメリカのメタルシーンというと様々な意味で『時流』って二文字が思い浮かぶけど、Dream Theaterを始め、Fates WarningCynicといった本当の意味でプログレスしたバンドが何の前触れもなく現れて後続に大きな影響を与えてくから目を離せないわけで、このCea Serinも今後その潮流に入っていくバンドなんじゃないかって、ほら大袈裟もキタよ糞どみねの。

端的に分解してしまえば、先人達がその思想を音として具現化する事で生まれたプログレメタルの基礎土台を、劇哀系ゴシックメタルサウンドで染め上げたという形になるのだと思いますが、Cea Serinの描き出す音世界はジャケとリンクするかのように、重く、薄暗い。過剰なメロディアスアプローチは取っていないけれども、回周を重ねるごとにリフの構築力やそれに絡むKeyの音色の妙に酔いしれたりと、繊細な描写能力の上手さが耳に心地良く馴染んで行きます。そしてリフに限らずKeith Warmanのギタープレイは本作における多くのハイライトを作り上げており、技巧フレーズに絡む咽泣系ビブラートがエロークツボを突付いてくるのがもう、(; ´Д`)わふふ。

ただキラーチューンと呼べる彼等独自の味を濃縮した兵器作成には成功していません。ハットの無機質さで打ち込みと分かってしまうドラムもあってか、グワングワンと地響きの様にうねるリズム描写が一歩弱いのも残念なポイント。でも、OpethPain Of Salvation辺りのグルーブ感に惹かれる人は見逃せませんぜCea Serin
~どみね。~

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Best tune : Into The Vivid Cherishing

12:33は長過ぎの気がするけど、バイオリンとKeyによるネットリとした絡みが美しいイントロ、バンドイン後の激烈ギターソロ、そしてそれが情熱的に疾走し出した瞬間のカタルシス。これだからアバンギャルドはやめられない。
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