Fair Warning / Live And More
このころは最強だったな・・・

Track List :

(Disc.1)
1. Angels Of Heaven
2. I'll Be There
3. Man On The Moon
4. Don't Give Up
5. Desert Song
6. We Used To Be Friends
7. Follow My Heart
8. Intro Bach For More ~ Come On
9. Keyboard Solo ~ Save Me
10. Guitar Solo ~ Burning Heart
11. Get A Little Closer
12. Stars And The Moon

(Disc.2)
1. Like A Rock
2. Meant To Be
3. Out Of The Night
4. All On Your Own (Different ver.)
5. Give In To Love
6. Come On
7. Rivers Of Love (Different ver.)

評価 … ★★★★★★★★★★(神盤)

ドイツの爽愁派メロディック・ハードロックバンドによるオリジナルリリース1998年のライブ盤。レビュー対象は2000年に4曲のボーナス(Disc.2 #4~#7)を追加して再発されたMarquee / Avaron盤です。

1997年の3rdにしてメロディアスハード屈指の名盤「Go!」直後の渋谷公会堂におけるライブを収録した本作は、ツアー直前に脱退したC.C Behrens(Dr.)の代役にPhilippe Candasを迎え、2ndギタリストAndy Malecek(Gt)もかねてよりの病気の為、ショウの大半をThunderheadHenny Walterが努めるという、バイオだけ見れば満身創痍なバンドコンディション。が、そんなものは全て嘘に違いないと思えてしまうこの至福のショウの前には、言葉も出ない。

Uli Jon Rothより譲り受けしSky Guitarを駆使し天空を自由に駆けずり回るHelge Engelge(Gt)のギターフレーズを、地上から一閃天まで突き抜け応戦するかのようなTommy Heart(Vo)両者の名演が、CDを通してリスナーを否がおうにも触発する奇跡の名盤だと思います。Fair Warningを語るに当たってあまり触れられないものの、ポイントを抑えたフレーズ構築によりバンドのボトムに緩やかなうねりをもたらすUle Ritgen(Ba)の巧者っぷりが、ライブというアーティスト本来のノリが遺憾なく発揮される場において輝きを増している様にも注目したい。そして何よりスタジオ盤の時から宝石のような佇まいを魅せていた楽曲が、観客との兼ね合いやアレンジのし直しにより生き物のように蠢き出す瞬間がこれでもかと詰まってます。ライブの『現象』としての側面を考慮すると細かい各曲解説などバカらしくなるのでしたくないのですが一つだけさせて貰うと、95年の2nd「Rainmaker」収録の名曲#10「Burning Heart」にはAndy Malecekが参加し前奏を付けて演奏しています。Helgeをも脅かす叙情派として知られる彼のプレイ、Andyの名前がコールされた瞬間に会場全体を包む穏やかなバイブが全てを物語ってますね。

なお、Disc.2は全て新曲スタジオ盤となっており、再発盤ではシングル「Save Me」のB面が全曲追加されています。中でも#6「Come On」はアップテンポの名曲で、Disc.1に入っているライブver.とのバイブの違いを聴き比べてみることも出来る実においしいボーナスです。

メロディアス・ハードロックの理想的メロディを、2000年に解散するまでに発表した4枚のオリジナルアルバムに封入してきた功績は計り知れない。解散したバンドのリユニオンが盛んな昨今、彼等の作品をCDラックの特別なスペースに常に配置しFair Warning復活がインフォされる日を夢見ている自分がここにいる。
~どみね。~

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Best tune : I'll Be There

「Go!」収録のアップテンポナンバー。スタジオ盤はフェイドアウトで終わりますが、ライブではツインギタ-での爽快なハモリの応酬が追加されています。Tommyと観客のAメロでの掛け合いやCD以上に輝きだすそのメロディといい、『ライブ盤の魅力って?』という命題に対する答えがここにある。
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