Evil Masquerade / Welcome To The Show
オラの息をクラエだ

Track List :

1. Intro (Ride of the Valkyries/Grand Opening)
2. Welcome To The Show
3. The Wind Will Rise
4. Oh Harlequin
5. Surprises In The Dark
6. But You Were Smiling…
7. Children Of The Light
8. Lucy The Evil
9. Badinerie
10. Deliver Us
11. Evil Masquerade
12. 君が代

評価 … ★★★★★★★★☆☆(岩盤(Great))

Royal HuntのVo、Wuthering HeightsのGt、ManticoraのBa、SinphoniaのDrと、騒ぐ程の経歴は積んでいない(それなりの経歴を持った)メンツが集まったプロジェクトの2004年リリース1作目。バンド名から推測出来るようにネオクラシカルな風味を惜しみなく塗した作風で、クラシックの大々的な引用と疾走チューンを多く配した作風には非常に好感が持てます。

今時珍しい位にネオクラシカル一徹な作風ですが、多彩なハット・ライド刻みを魅せるDennis Buhlのドラムがツボを刺激し、フレーズの叙情性で勝負するHenrik Flymanのギターは空間を埋めるKeyにより更なる映えを魅せ、とどめに透明感溢れるHenrik Brockmmanの歌唱と、演奏が彩りに溢れた非常に濃密なアルバムに仕上がっています。ただ一点だけ気になる点がありまして、全体的に派手に装飾されたアルバムなのですが、派手一辺倒故にメリハリに欠けてノッペリと進行する感があります。

#1はOPインストながら早くも疾走。「ワルキューレの騎行」「山の魔王の宮殿」のメインテーマが登場し、#2ではその流れを受けそのまま疾走、掴みはバッチシOK。#3ではAndre Andersen(ex-Royal Hunt)Richard Andersson(ex-Time Rewuiem)という2大Key魔人がゲスト参加してやらかしてくれます。そして#4はキャッチーなメロディが軽快なリズムに乗るミドルチューン。疾走する#2・#3からの流れが絶妙で、骨休み以上の役割を果たしています。そして#5はまた疾走。「運命」のメインテーマに導かれて始まるこの曲は、中間パートで聴ける”ネオクラシカルに傾倒したWuthering Heights”的なパートが良いメリハリを生んでいます。#6以降の後半は前半の流れを繰り返す感じですね。ミドルの#6があって、ソロで「第9」とサビメロが綺麗な疾走チューン#7、そして#8はまたまた疾走チューン。サビでミドルテンポになるもアルバム随一に優雅なメロディを聞かせてくれます。続く#9はバイオリン練習曲をモチーフにした小インストで、#10はダークなベースラインが前面に出ているミドルチューン。本編ラスト#11はAメロでブラス(の音色のKey)を用いた能天気なフレーズにシリアスな空気が入り混じった、Moahni Moana時代のような少々奇をてらった感のある展開を魅せる疾走チューンとなります。んでボーナス#12はミドルテンポながらツーバスを擁した「君が代」。左翼さんが聴いても右翼さんが聴いても窓からCD放り投げそうw嫌いでは、ない。

んーまー曲単位では佳曲ばかりで構成されてると思いますが、バリエーションの少ない曲調によりアルバム通しては少々もどかしい感じ。しかし「ネオクラシカル=無闇な速弾き」という、従来のイヤーなイコール関係を払拭しようと努めているWuthering Heightsのギターは、ネオクラが苦手という人にも聴いてみて欲しいな。イメージを覆すに違いない。
というわけで岩盤だ!損はさせない!うら!
~どみね。~

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Best tune : Lucy The Evil

癒し効果すら感じるサビメロがたまらんぽ~~。ソロ入りで同様のギターフレーズが登場するのですがこれまた反則モノ。こういうのに俺が弱いって知ってて作っただろwちくしょ!
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