Time Requiem / The Inner Circle of Reality
おかあちゃ~んもう悪さしないからだしてよ~

Track List :

1. Reflections
2. The Inner Circle of Reality
3. Dreams of Tomorrow
4. Attar of Roses
5. Definition of Insanity
6. Quest of A Million Souls
7. Hidden Memories
8. Bach Prelude Variations (J.S. Bach)
9. Voulez Zous (Bonus Track)

評価 … ★★★★★★★★★☆(仏盤)

スティックマジシャン、ゾルタン・ショルツ襲来!

ハンガリー出身26歳。Flower Kingsを活動母体とする彼がついにメタルフィールドに降臨。その丸い円盤に収められた巧拙なスティック捌きたるや、「匠」という漢字が持つ高貴な空気を漂わせています。一発一発のスネアの絶妙なタメ、まるでメロディを奏でているかのようなライド遣い、切れ味鋭く斜め60度くらいの一番気持ち良い角度で落ちていくかのようなタム回し・・・抜群のパワー感に裏付けられたその耳を惹かれるプレイには、鍵盤魔人と評されるリチャード・アンダーソンすら霞むほど。

もしお暇でしたらDragonforceにも入って頂けませんか?
(; ´Д`)< ンナワケナイヨネ

前置きが長くなりましたが、レーベルとのいざこざの末MajesticTime Requiemと名を変えリリースした2002n年の1stアルバム「Time Requiem」は、Majestic時代よりもプログレッシブな要素を強め技巧面での強化が図られつつも、メロディへの配慮はそれ以上に濃く為されたネオクラシカルメタルの傑作中の傑作として私個人の記憶に留められました。そしてあれから2年、リズム隊をヨナス・レインゴールド(Ba.)・ゾルタン・ショルツ(Dr.)Flower Kings組で一新してのニューアルバムは、Symphony X的なダークな側面を前面に押し出しつつも前作との関連性は失うことは一切ない、Time Requiem流のまさしく”プログレスした”ネオクラシカルメタルとなっています。

表面的に見れば前作の「Grand Opus」「Brutal Mentor」といった、ネオクラシカルをデフォルメしたかのようなメロディアスキラーチューンが見当たらないため速効性には欠けますが、楽曲が秘めている世界観が前作よりも深くなった印象です。特に11分に及ぶタイトルチューン#2の10分過ぎに待っているエンディングの浮遊感は、巨編映画のラストを迎えた時の開放感を演出しているかのようであったりと、アルバム全体を通してリスナーを音が内包する世界観に引き込んでいく様が圧巻。Symphony Xテイスト満載の飛翔感すら感じるスピードチューン#1に始まり、一大絵巻のような前出の#2、優雅なワルツとサビでの適度な疾走感が見事な#3・・・と、ABBAのカヴァー#9に至るまでの全54:03、一切のダレを見せずに纏め上げている事には驚嘆ですね。

リチャード・アンダーソン恐るべし。「匠」の言葉が似合うスティックマジシャンを得ることで深化を遂げたTime Requiemの動向に注目させて頂きます。にしてもこの人は人材発掘が上手い。Majesticで発掘したマグナス・ノードに始まり、Space Odyssayマグナス・ニルソンパトリック・ヨハンソン、そして最大の大発掘であるゾルタン・ショルツ・・・彼に関しては今までの活動経歴はあるものの、メタルフィールドへの降臨という意味合いにおいて特に衝撃的でした。ホントいろんな意味で21世紀型マルムスティーンですなw 
~どみね。~

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Best tune : The Inner Circle of Reality

文句の付けようがないんですが一体、ドウシタラヨカトデスカ?

全編で聴けるド派手なドラム捌きが見事などっぱやチューン#4「Attar of Roses」とで悩みましたが、やっぱり一大スペクタルの如きタイトルトラックだな。
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