Skyscraper / T.V. Lization
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Track List :
1. Awaken Night 2. Over Ruled 3. Good Old News 4. Happier Than I Am 5. Abguish 6. Forever Under Lies 7. Great Dead Singer 8. So Far 9. Vulture 10. Millenium 11. Insane 12. T.V. Lization
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評価 … ★★★★★★★★★☆(仏盤) ブラジルはHellion Recordが放つ奇跡の一撃!メロディック・プログスピードメタルバンドSkyscraperの本国では2003年リリースとなる1stアルバム。ブラジルということでAngraフォロワー的な唄い回し・基礎楽曲構成を持つものの、メロディの質は本家のそれかそれ以上のモノをデビュー作からこさえることに成功しています。演奏力もA級といって何の差し支えもないレベルに達しており、いやーなんというか、2004年一発目からとんでもないもんが届きましたわ。基本的な方向性はプログレメタルですが、サビでキャッチー度を増して疾走してくれる辺りOrion Ridersに相当近いものがあり、あのバンドからシンフォニック度をちょっと引いてメロディの殺傷力を倍々にしたのがSkyscraperといった感じです。
聴き始めて最初に飛び込んでくる#1「Awaken Night」は私的2004年ベストチューンのトップを間違いなく争うであろうアンセム。Aメロのバッキングが「Unholy Wars」だって突っ込みを受けそうですが、その優雅な旋律ラインとメロディから伝わってくる絵風景には文句なく大悶絶。インパクト絶大です。続く#2以降展開の多い多彩な曲が増えるのですが、メロディラインには煌めきがほとばっしっており聴けば聴くほどに味が染み出す楽曲陣が連なります。そのスルメ楽曲陣の中でも特に、キャッチーなツインハモリのイントロと疾走感を崩さないプログレメタル的展開・爽やかなメロディラインのバランスが見事な#2「Over Ruled」、Aメロで聴ける合間を縫って迫ってくるかのようなベースラインと漂々としたメロディが心地よい#4「Happier Than I Am」、メランコリック系ゴシックメタルのようなイントロを持つ#5「Anguish」、そしてラストにして10分を越す大曲である#12「T.V.Lization」の4曲の出来は出色の出来。
んでうんでー怪物みたいな疾走チューンがさらに2つあるというこの充実振りいかがでしょう!Nemesisチックなキラキライントロの疾走チューン#6「Forever Under Lies」に、もろAngra系疾走チューンの#11「Insane」と、両曲とも絶妙な位置に配置されています。いやーメロディックメタルって素晴らしいねって思わせてくれる要素がホントにテンコ盛りですわ。一つだけ難点を挙げればカッチリしているのはいいものの演奏が少々無機質な点か。先ほどスルメとして挙げた曲も、個々のプレイニュアンスを前面に出せていればもっと伝わりやすかったかもとも思います。まぁデビューしたばっかのバンドにAngra本家クラスの「正確かつプレイヤーの息遣いまで伝わってくるプレイ」を求めるのは酷ですけど。
なんにせよ聴いたのが今年なので後の祭りですが、2003ランキングに入れるとしたら~越えられない壁~を何食わぬ顔で越えてきてしまいそうなほどの充実振りです。速効性の高い「Awaken Night」や「Insane」といった曲とスルメ的な曲を何の違和感もなく同居させてきた点は非常に高ポイント。2004年1月現在、輸入盤すら日本に入ってきていない模様ですがどこかのレーベルが日本盤出す事を祈っております。アーメン(-人-) ~どみね。~
1月10日追記: 全曲イイやこれ
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Best tune : Insane
大アンセム「Awaken Night」をあえて外して考えた結果、シンプルながら展開の仕方が上手いサビとソロで聴けるツインハモリに失禁したこの曲に。もろAngra路線の疾走曲ですが全体を覆う空気はより明るめです。この曲に限らずより明るい所で空気を吸っているかのようなニュアンスを持つのがAngraとの差異か。スルメ方面でのベストチューンは「Happier Than I Am」ですかね。とにかくあれも良いこれも良いってなっちゃう
イイ~~アルバムだーヽ(`Д´)ノ
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評価 … ★★★★★★★★☆☆(岩盤(Great)) ブラジル出身のメロディック・爽やかメタル。ブラジル=B級というイメージを完全に過去のものとする超弩級Aクラスと言って差し支えない上質なアルバムで、一部のマニア向けとは懸け離れた出色の出来を誇る。キャッチーなメロディーとクリアなサウンド、透明感の迸るKeyの音色がどこまでも癒し系メタル。ヴォーカルもサウンドに良く溶け込んでおり、無駄に暑苦しくもなく聞き苦しさもなく非常に耳あたりがよい。声質が良いんだろうな、凄く巧いわけではないのだが。
で、あんまりヘヴィな感じは受けない。ギターはけっこうゴリゴリしてたりするのだけれども。サウンドの良さも相まって草原を軽やかに吹き抜ける風の如く、若しくは碧く澄んだ湖の水面を揺らすかの如く心地よく耳に流れ込んでそして抜けていく、実に新春に相応しい清々しいアルバムである。朝からこいつを聴いておけばきっと一日の気力も漲ることであろう。覚醒にも良い一枚かもしれない。メタルではあまりない類である。北欧っぽい気もしないでもないよね。
実際のところ疾走厨な所謂典型的なメロスピアルバムは全く聴く気にならないのだが、このバンドはそう云う類ではないのでより幅広く聴いてもらえるのではないだろうか。アルバム通して55分ぐらいであるが途中で飽きることもない。ようするに構成が考えられて作られているのである。全曲疾走とかアフォなアルバムを作るバンドは見習うべきである。ただキメとなる壮大なバラードが欲しいところ。
で、テレビをぶっ壊したジャケは見ようによっては心霊写真?そしてT.V. Lizationの9:32付近では某管理人の名前が…
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Best tune : Forever Under Lies
イントロからのシンセのメロディが堪らなく(・∀・)イイ!!あとサビ~Aメロの流れとか。
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