Last Autumn's Dream / Last Autumn's Dream
良く見たら・・・       ・・・バックは枯葉  3へぇ

Track List :

1. Again And Again
2. Picture of Love
3. Guardian Angel
4. Break The Chains
5. Blink of An Eye
6. Talk To Me
7. The One
8. I Never Let You Go
9. High Up
10. Movin' On
11. Going Home

評価 … ★★★★★★★★☆☆(岩盤(Great))

スウェーデンの哀愁メロディックハード第一人者ミカエル・アーランドソンと、ドイツの輝かしき遺産Fair Warningに在籍したアンディ・マレツェクが手を取ったプロジェクトの2003年作1stアルバム。その他のパートはイアン・ホグランド(Dr)・ジョン・レヴィン(Ba)・ミック・ミカエリ(Key)という、プロジェクトとなるとどこにでも顔を出す元Europe組が支えます。

哀愁・悲哀・激情には定評のあるアンディですが、Fair Warning時代は病気に苛まれたりスカイギターを持つ吟遊詩人ヘルゲ・エンゲルゲに注目を全て持っていかれたりと散々でした。しかしその彼がついにアルバム一枚丸ごと弾くという事でえらいこっちゃえらいこっちゃ。FWのカヴァー#2「Picture of Love」も入ってるしミカエル・アーランドソンの1stにして最高傑作「One」より珠玉のバラード#7「The One」の採録もアンディの手によってどのように生まれ変わるか非常に興味津々。結果的にはどちらのカヴァーも実に秀逸です。特に後者はオリジナルが沈み行く船を見送るかのような悲壮感を携えた曲だったのですが、雪が懇々と降りつつも確かな春の息吹を感じる3月初旬のような清廉さに包まれた曲として生まれ変わっており、本作のハイライトチューンの一つとなっています。

オリジナル曲でのハイライトは#1・#4・#8・#11か。1・#4#は適度なスピード感とキャッチーさがバランスよく融合された曲。明るく転調する#1のBメロ→サビの流れなんてホントに鳥肌モノです。FWの名曲「Come On」のようなイントロを持つ#4も最高にアンディ節が溢れ返っておりマジ涙。#8はKeyがバックの中心を張る軽めのロックチューンなのですが漂々としたメロディはさすがの一言。ラストを締めくくる悲哀のバラード#11はリスナーを殺しに掛かっています。ばってんそうは行くかってんだ殺された!

総評としては「潔い」という言葉が適切でしょうか。歌メロとミカエルの綺麗に伸びるかすれ声・ギターメロディとアンディのトーン・表現力という、メロディと楽器のアンサンブルで気をてらわずに真っ向勝負した一枚です。譜面上の「音」を生かすも殺すもプレイヤーの表現力に掛かっているということを再認識させてくれる好盤だと思います。
~どみね。~

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Best tune : Break The Chains

Fair Warningミカエルが見事な割合で融合を果たしたかのような曲。本当は#7「The One」が一番好きなのですがセルフカバーなので外しました。
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