Richard Andersson's Space Odyssey / Embrace The Galaxy
俺が鍵盤魔神だ

Track List :

1. Despair And Pain
2. Embrace The Galaxy
3. Emposium
4. Entering The Dome
5. The House With A Hundred Windows
6. Grand Opening
7. Requiem For A Dream
8. Seduction of Life
9. A Perfect Day
10. The Pagamo Thrill

評価 … ★★★★★★★☆☆☆(秀盤)

個人的に前作Time Requiemがいまだに愛聴盤になっている、鍵盤魔人ことRchard Anderssonのニュープロジェクト。今回はより伝統的様式美に沿ったギターオリエンティッドなネオクラシカルとなりました。意外ですね(笑)

アルバムのハイライトはなんと言っても#1「Despair And Pain」。「ラ~イアぁ~」だって。はい、爆笑。元来からパクリパクリ言われてきたけどこれはさすがに、、、元ネタ判らない人はこれ聴く前にYngwie Malmsteenの初期ベストを買うことをオススメします。…ここまで行ってしまったらもうパロディですよ。ギタープレイ、特にバッキングに鋭角的なキレ・アクセントを感じる点で、今のイングヴェイとの差異はあるのですが、パクリうんぬんを抜きにして今迄で一番リチャードらしさの希薄なアルバムです。彼の売りであった爆弾きが身を潜め、Keyがバンドに溶け込んでるといえばある意味プラスの方面に評価することは出来るのですが、俺が彼に望んでいるのはこれではありません。伝統的様式美メタルを基調にDream Theater的構築美を絶妙のバランスで融合させ、そこに有り余るテクニックをこれでもかと詰め込み、聴く者を圧倒させたTime Requiemのそれです。彼のオリジナリティは個人的に”既存のファクターの調合”だと思っていて、スタイル的にありそうでなかった、あってもTime Requiem程のレベルには誰も到達していなかったがゆえに、フレーズに若干のパクリがあってもそれを寛容出来たんですが(むしろパクリ探しが楽しかった(汗))、既存のファクターを調合しなくなってしまっては、パクリはただのパクリにしか聴こえません。今までのアルバムで比べるとMajesticの2ndアルバムが一番近いと思いますが、あれだって爆弾きして圧倒はしてくれたのになぁ。「そもそもプロジェクトが違うんだ」という向きもあるかもしれないけれども、個人的に今回のアルバムは初の退化のように映ってしまいました。Time Requiem信者の書くことですけどね(笑)

まぁネオクラシカルアルバムとして見れば、現状これだけのメロディ・演奏クオリティを提示できるバンドはそうそうないので秀盤は付けられますが、、、うーむ残念な気持ちばかりが残ります。
~どみね。~

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Best tune : Grand Opening

この曲には彼独特のファクター調合が多々見られて嬉しかったです。Time Requiem的ネオクラシカル+プログレメタル、そこにさらにメロディックスピードメタルの明るいメロディを融合させたような曲。好き。
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