Demoncy / Joined In Darkness
髑髏!髑髏!髑髏!

Track List :

01.Hymn To The Ancients (Intro)
02.Impure Blessings (Dark Angel Of The Four Wings)
03.Demoncy
04.Joined In Darkness
05.Winter Bliss
06.Hypocrisy Of The Accursed Heavens
07.Spawn Of The Ancient Summoning
08.Hidden Path To The Forest Beyond
09.Goddess Of The Dark
10.The Dawn Of Eternal Damnation
11.Embraced By The Shadows

評価 … ★★★★★★★☆☆☆(秀盤)

アメリカ出身のプリミティブ・ブラックメタル。おそらく1人ブラックメタルだろう。中ジャケ見ても、サイト見ても1人しかいないし。1999年にリリースされたこのアルバムは、Baphomet Recordsからのアメリカ版とHammerheartからのオランダ版の2種類が存在し、ジャケの色がちょっと違うようである。中身が異なるのかどうかは不明である。またDemoncyのOfficial Siteはこのジャケットの雰囲気で作られておりけっこう不気味である。

アメリカン・ブラックメタルのルーツがどのあたりにあるのかは私はよく知らないのであるが、このアルバムで聴かれる音楽性は聖地たる本場ノルウェーなどの欧州プリミティブとは若干毛色が異なるようだ。しかし、徹頭徹尾籠もり気味で厚みのないサウンドは明らかにプリミティブブラックであり、大西洋を越えたブラックメタルの趣を感じることができ一興。それでもそのサウンドが感じさせるものは北欧的冷たさ・寒々しさよりも、生き埋めにでもされたかのような疎外感・閉塞感である。

さらにこのヴォーカルの怨念を込めて魂までも暗い尽くそうとするかのような邪悪さは、生き埋めにされた怨みなのかすでに半分土と同化しているのかと思わせるほど痛々しくもあり禍々しくもある。強烈なディストーションヴォイスではなく、半分死んだような声で低く歌いかけるヴォーカルであり完全にサウンドと一体化している見事な調和が素晴らしい。メロディはそれほど織り込まれてはおらず、比較的単調な音楽ではあるが心を蝕む疾走(?)パート、死の世界に引きずり込まれるスローパート、時折垣間見せる邪念のメロディ、と一級品のブラックメタルたる質感を備えている。

で、このアルバム真面目に聞き入ってるとかなり滅入ってくるんだな。精神的に疲れてるときなんかはすごいフィットするんだが、平常時にはダラっと流して聴かないとウツになる。ライヴとかやってても行きたくないし。あ…、やっぱり行ってみたいかも。(笑)そういうわけで聞き易さの全然ない真性暗黒ブラックメタルなんだろうな、これ。でも、スカラー波出しまくってそうな人はこれ聴いてテンション下げるのも悪くないかも。

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Best tune : The Dawn Of Eternal Damnation

不穏なメロディが情景をもり立ててる感じ。
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