Sorg / Enigma Grotesque
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Track List :
1. Vobiscum 2. Lock Me Under 3. ...and Yours Shall Be mine 4. Reach Me 5. A Perilous Quest 6. Enigma Grotesque 7. Tears of Oblivion 8. The Supreme Below 9. ...
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評価 … ★★★★★★★★☆☆(岩盤(Great)) ノルウェー出身プログレッシブゴシックドゥームバンドの2000年リリース2ndアルバム。ツインボーカル、ツインギターの6人組。ボーカルはもちろん美女と野獣系、ギターはエキセントリックな速弾きフレーズを得意としておりこのバンド独自の世界構築に一躍買っています。キーボードはストリングス系とハモンドの王道路線です。
#1「Vobiscum」は2分程のミドルテンポデスメタルチューン。挨拶代わりにドスドス言ってますが、他の曲がフィーメールボーカルを主軸としたゴシックメタルであるのを考えると何やら浮いてる曲。で#2「Lock Me Under」以降からこのバンド独自のプログレッシブゴシックワールドが展開されています。艶やかにして気品溢れるフィーメールボーカルが奏でるメロディは物悲しい白昼夢への想像を掻き立て、頭の中をまっさらにさせ妙に落ち着かせてくれます。ソロパートでは変拍子に乗るテクニカルな速弾きが登場したりと起伏にも富んでいます。メロディ的に#4「Reach Me」や#5「A Perious Quest」の叙情性はクラクラ度満点。#8「The Supreme Below」などで聴ける、静かなパートでの物悲しいバイオリンに絡むアコースティックギター、バンドに戻ってプログレッシブなリズムに乗る不協和音の対比には鳥肌を感じ得ず、全体的に自分のツボを激烈に刺激された作品でした。
OpethやThe Provananceといったこの手の音楽は、同じゴシックでもAfter Forever辺りの直情性極楽浄土なクサさにクラクラするというよりは、メロディを始め音のニュアンスといったものが内包する”情景”を個人が追体験的にそれぞれ消化させて浸るものなので、一つの軸(例えばメロディ)中心での相対化が非常に難しく、一概に「これは最高!」的にオススメするのは難しいのですが、このアルバムはOpethを聴いて何かしら気持ち良いものを感じる方には自信を持ってオススメ出来ます。蛇足ですがメロディも美しいバンドです。
文章が破綻してきたのでまとめちゃうと、この手のプログレゴシックは音に対して受身にならずにそのアルバムのおもしろい所見つけて楽しんだもの勝ちの世界ってことで。 ~どみね~
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Best tune : Reach Me
イントロの泣き泣き演歌フレーズ、サビの昇天系メロディ、音から感じる白昼夢に大悶絶。
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