1st
Fairyland / Of Wars In Osyrhia
顔がたくさん。君は何個見つけられるかな?

Track List :

1. And So Came The Storm...
2. Ride With The Sun
3. Doryan The Enlightened
4. The Storyteller
5. Fight For Your King
6. On The Path To Fury
7. Rebirth
8. The Fellowship
9. A Dark Omen
10. The Army of The White Mountain
11. Of Wars in Osyrhia
12. Guardian Stones (Bonus track for Japan only)

評価 … ★★★★★★★★★★(神盤)

メタル未開の地、フランスより現れたシンフォニックメタルバンドのデビューアルバム。当xametal.netにて、私Yudaiが応援しているという実にどうでも良い事実はさておいて、このアルバムは期待していたものに仕上がったと言って差し支えは無いと思います。音楽性はいわゆるRhapsody後の「Rhapsodyの申し子」的なシンフォニックメタルでありますが、このバンドは別方向のベクトルでRhapsodyに負けることのない猪突猛進具合であるといえましょう。Rhapsodyは勇壮な雰囲気があるのですが、こちらはそれよりももっとソフトに優雅に展開されておりまして、後期Rhapsodyがあまり使わなかったストリングスをじゃんじゃん使い、ファンタジックな雰囲気をこれでもかこれでもかとぶちこんだ楽曲の数々はRhapsodyとはやはり一線を画するものであると思います。

Rhapsodyとの比較はこのあたりにして、他に移りますとやはり借り物といえども元Dark MoorElisa嬢を起用したことは大きな強みであるといえましょう。楽曲は基本的にデモの焼き直しなので、彼女のボーカルを想定して作られものではありません(4,7,12除く)。従って、Dark Moorでの歌唱と比べると、Elisa嬢の明らかな表現力の低下、不安定さは否めませんが、それを差し引いてもおつりがくるぐらい、楽曲の魅力を損なっていないという点において、大変良い選択だったと思われます。さて、他メンバーに移りますとメインソングライターのPhilippe GiordanaのKeyは音色も含めて素晴らしいものだといえましょう。再び引き合いに出して申し訳ないのですが、RhapsodyAlex Staropoliに感じていた「音色の軽さ」というものがあまりかんじられず楽曲にしっかりと溶け込んだ上で、徹底的なFantasy Metalらしさを醸し出しております。ギターのAnthony ParkerはかなりYngwie Malmsteenはいってますが、4のソロのようにまさにツボを心得たフレーズを差し挟んできます。多くの場合Gソロ→Keyソロという流れなのですが、Philippeとの掛け合いは大変心地よく良いコンビなのではないかと思います。リーダーのWilldric Lievinのドラミングは単調ではけっして無く、7の冒頭の暴走具合や、同曲での終盤表打ち、裏打ちの使い分けかたなどはかなり高揚感を煽るものではないかと思います。無駄におかずをつめこむ姿勢、好きです

曲に関していうことはありません。どれも良いです。貴方がシンフォニック・ファンタジックなメタルを好むのであればハズレはないでしょう。静と動の絶妙なるバランス具合に富んだ壮大でドラマティックな展開がそこには待っています。その静と動の極地である雄壮なコーラスと、笛主体の両パートが美味しいDoryan The Enlightened、イントロだけで勝負あったのOn The Path To Fury、もっとも起伏に富むキラーチューンThe Fellowship、飛翔感あふれるA Dark OmenFairylandとはこのようなバンドですというものをすべて詰め込んだ10分越えの大曲のタイトルチューンOf Wars in Osyrhia、ボーナスにしておくのはもったいなさ過ぎるGuardian Stonesなど、それぞれジャケットのように違った顔を持ちながら訴えかけてくる曲がざっと紹介しただけでもこんなにあります。捨て曲など、当然、ありません。

さて、問題点ですがやはりElisa嬢ということになるのでしょう。実際かなり無理をしている感は否めませんし、一部歌メロが変えられている曲もあります。しかし先ほども書きましたがボーカル不在の時期に書いたものなのでそこはしょうがないと思います。また、デモに比べると歌メロが弱まっているというのも気になる点ではありますが、Elisa嬢がこのまま新バンドとFairylandを兼任して行くにせよ、新ボーカルをいれるにせよ、2ndではボーカルが決まった上で曲を書くだろうからあまり心配はいらないと思います。Doryan The EnlightenedThe FellowshipGuardian Stonesや、A Dark Omenのような曲では決して弱くないのでこのままずっと弱いということはあり得ないと思いますね。たしかにそこまで印象的だとはいえませんが、個人的にはデモの時のソロでの輝くようなフレーズと、音が少ない故に心に刺さった透明感が減ったというのことのほうが正直痛いです。まぁデモを聴いたことのない方にはどうでも良い話でしょう。ここまでの高い完成度を誇ると、将来的にどうなるのかが不安となってきますが、それは贅沢な悩みというものでしょう。

いずれにせよ、応援して来て良かったと思える出来でした。当然神盤

Amazonで買えるバンドの作品一覧を見る

Best tune : The Fellowship

雄壮で、飛翔感がありつつも、どこか切なげでドラマティック。駆け抜ける6:24秒のすべてが好きだ

評価 … ★★★★★★★★★☆(仏盤)

遂にこの日が来ましたね。音楽性云々は既出過ぎて今更書く必要もないので割愛。
ということでベストチューンレビュー集みたいな感じで。で、先に総括すると

Celetial Fantasiaが応援してるからとかの贔屓は一切なしで素晴らしい出来だと思います。多少の注文があるのとポテンシャル的にさらに良い作品を作ってくれる予感はするので神盤は避けましたが、クサメタルを知ったばかりの人にここ1年位でリリースされた作品の優先順位を付けてあげるとしたら、間違いなくトッププライオリティでオススメ出来る作品です。言われていたメロディの弱さはあまり感じませんでした。十分過ぎる位メロディいいです。というかこれ以上クサイと持ち前の構成力よりそこばかりに目が行ってしまいすぐ飽きる作品に感じてしまうかと。ロリロリ過ぎる女と付き合ってると顔と胸が目当てになっちゃって内面には目が届かない、みたいな。

ということでまずは2!!Ride With The Sun!!クサ過ぎるイントロに死にそうになりながら聴いていくと、、来ました!みなさんEmerald Swordを知ってますよね?当然歌詞付きでフルコーラス唄えますよね?そんな愛すべき同胞達に人生のテーマソングが一つ増えることになりました。

Sorrow Brings Tears To My Heaven
Then Goes Far Away~~♪


元気ですかぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

ベストキャッチーチューン。

続きまして3Doryan The Enlightened!!見違えるようにスケール感がアップし、神曲に相応しい出来となって帰って来ました!デモ時代は個人的に「良いけど流れて行ってしまう曲」だったのですが少々修正が加えられています。単純にAメロとかサビとかいう区分けの難しい曲なんですが、ベタ鳴らしだったいわゆるAメロのコード進行を地味に変えたのに始まって、次々に変化を見せる展開部も一つ一つのパートを大事にし、特に構成の移り目と静パートの描写を丁寧にしたことで緩急のメリハリが付き耳に残るようになったのがポイント高かったです。まんまRhapsodyだったソロもStratovarius風に変わってます。加えた修正全てがプラスの方向向いてますね。お見事!!デモ聴いてない人にとってはどうでもいいことだけど。ベスト化けチューン決定。

4はバラード。The Storyteller!!ラスト40秒では気品すら感じる当アルバム最高の熱唱が聴けます。3の次に配した曲順もばっちりです。ベストハイトーンチューン。Elisaはイケメン。本気でシビレました。

続きまして6On The Path to Fury!!どう化けるか一番気になってた曲です。でどうなったかというと、予想してた通りRhapsody「Rage of The Winter」クラスの神曲に!参った。ベストイントロチューン決定。良いのはイントロだけじゃないですよもちろん。

火曜サスペンスのごときイントロで始まるのは8The Fellowship!!デモでも異色の出来だったこの曲。最高です。4:30からの展開が死ぬほど好きです。ベストドラマティックチューン。でもこのパートは弄らない方が良かったかも…って、聴き過ぎた俺が悪いんです。デモを聴いてない人はシカトしてください。

9Lordの改名曲。イントロの大疾走がなくなったのは寂しいですが、デモ時代はいまいちと思っていたサビがElisaによって前半は抑え目に、後半は突き抜けるように表現されたことで命が吹き込まれ、より良い曲になったと思います。ベストエクスプレッションチューン。

11は10分を越す大曲。元々が構成力の非常に高いバンドなので、飽きることなく次から次へと展開を楽しめます。色眼鏡的にラプソラプソ言われるFairylandの意外な一面が見れておもしろい曲だと思います。ベストアンエクスペクティッドチューン。
(段々意味が分からなくなってきた(^^;))

12はボーナストラックにしとくにはもったいない出来のGuardian Stone!!1112は純粋な新曲なんですが、Elisaの生き生きとした熱唱はDark Moorでも聴けないレベルのものに成長していると思います。11同様、曲的には脱Rhapsodyクローンへの一歩が確実に読み取れる曲です。期待の2ndでは個人的に、Dark Moor的な”脈絡ないのに破綻しない場面展開”が売りのバンドになって欲しいかな。ベストアンティシペイションチューン。
(俺の文章は破綻しました。(゚д゚))

次作に向けて注文できるとしたら
1、クワイアをボーカルを引き立たせる役目で使って欲しいこと
2、次作も唄ってくれるらしいElisaの低音域での音程感のふらつき・リズム感の解消

あとは・・・
ジャケとかジャケとかジャケですね(笑

関係ないけどイラクではOf Wars In Baghdadが同時リリースされたようで。哀悼
~どみね~

Amazonで買えるバンドの作品一覧を見る

Best tune : Ride With The Sun / Doryan The Enlightened

3/22日更新。
懺悔ですけど一巡目ではさっぱりこの曲のキャッチーさに気が付きませんでした。俺の20日のレビューを覚えてるなんて気の毒な方がいらっしゃいましたらご存知の通り、”この程度の曲”扱いしてました。。。すいません、ほんにすいません。考えてみたらEmerald Swordを初めて聴いた時もそうだったんですよね。みんなで繋ごうクサメタルの輪。

Sorrow Brings Tears To My Heaven
Then Goes Far Away~~♪


ごめんなさいの意味も込めて2度書きで。

前回ベストチューンにしてたDoryan The Enlightenedももちろん鳥肌立ちまくりの神曲です。ということで反則ですが2曲選ばせてください。

評価 … ★★★★★★★★☆☆(岩盤(Great))

Yudaiの溺愛するFairyland待望のデビューアルバム。詳しい説明はYudaiが切々と書き綴ってくれるだろうので割愛(笑)

既に知られているように彼らの音楽性はRhapsody直系のシンフォニック・メタル。それも1st、2ndの頃の。そして他のRhapsodyタイプのバンドとの違う点はシンガーがしっかりしていることだろう。今回ボーカルにDark MoorElisaを起用したわけだが、デモの段階ではボーカルが弱いと言われてただけに、コレが解消されたのは大きいです。それともうひとつデモの時に気になってたのが音質でした。これも音質にはうるさいと評判(?)のN.T.Sに所属したことにより、一気に解消されました。Finnvoxスタジオでのミキシングによるところも大きいようですが。

曲はどれも疾走しててシンフォニックでクサい。もうコレで説明足りるって。7がバラード、110がインスト、4がミドル。それ以外は全て疾走曲ということです。どれもこれも高品質な疾走曲で素晴らしいですよ。それとクワイヤが厚いのが凄くいい。

如何せん課題はボーカルをElisaで固定することが出来るのかでしょう。やはりバンドはパーマネントのメンバーを望んでいるようですから、他に代わりを見つけるのか、Elisaを口説き落とすのか見物です。それとベースもいないんでしたっけ。まずメンバーの固定というのが課題ですか。所詮Rhapsodyのフォロワーだろで終らせてしまうには勿体無い作品なので買いましょう。コレは買いです。

Celestyとどっちが売れるんでしょう。Fairylandですよね。そうですか。死んでやる。

(T)

Amazonで買えるバンドの作品一覧を見る

Best tune : Fight For Your King

デモのときよりも速く、クサく、荘厳に生まれ変わったこの曲が最強。剣ののSEがなくなってしまったのは至極残念だが、兎に角最高。
トラックバックURL
http://www.xametal.net/impressions/tb.php/346
Topへ戻る

Xametal.net Review Script Ver 8.0-