Dragonlord / Rapture
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Track List :
1. Vals De La Muerte 2. Unholyvoid 3. Tradition And Fire 4. Born to Darkness 5. Judgement Failed 6. Wolfhunt 7. Spirits In The Mist
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評価 … ★★★★★★★★★☆(仏盤) 2001年発。Testamentのギタリストでこのバンドではヴォーカルも担当しているEric Petersonを中心としたシンフォニックブラックメタルをベースにTestamentを彷佛(彷佛も何もメンバーですから/苦笑)させるリフにデスラッシュ的で暴虐的な突進力とゴシック風味の荘厳で耽美なサウンドをぶち込んだプロジェクトのデビューアルバム。あと1人のギタリストはやはりTestamentのSteve Smyth、ベースもTestament(ex :Sanus、Death)のSteve Digiorgio、ドラムはSadusのJon Allen、キーボードはLyle Livingstonなる人物。
シンフォニックブラックっぽい雰囲気のするミステリアスな空気を作り上げる音&クラシカルなキーボードが常に鳴ってはいるものの、流石に一筋縄ではいかない経験豊富なメンバー達が集まったもんだ。曲はシンフォニックブラックなんだが、この手のバンドにありがちな軽い軟弱な音にはなっておらず、重みを感じる演奏陣の巧みさ、緩急の付け方がとても巧妙で、聴く者を飽きさせない曲作りの巧さも感じるし、兎に角テクニカルでどのシンフォニックブラックメタルバンドとも違う感じがして聴き所満載です。
プロダクションもちょうど良い感じでヴォーカルの喚き声が音の洪水に飲み込まれて引っ込み過ぎなんてこともありません。ソロパートを担当していると思われるSteve Smythのギターも流石としか言い様がございません。ここ!というタイミングで切り込んでくる、メロディアスなソロパートを堪能する事が出来ます。ドラム、Jon Allenの正確なリズムに叩きっぷりも異常なくらい凄いです。ブラスト、スラッシュビート共に気持ちいいし、安定感も素晴らしいし、このバンドをしっかりボドムで支えています(人によってはこのバンドの主役かも知れません)。
耽美的なゴシック要素が嫌いな人を除いて、シンフォニックブラック、ドラマー好きどちらにもお薦めの作風になっています。しかし収録時間が35分と余りにも短すぎるのが非常に勿体ない。楽曲に捨て曲はないし、演奏陣は安定感、テクニックに於いて北欧等の同型バンドとは比較にならないくらい当然巧いんで、もっともっと聴きたいんで物足りなさもなくもないんだが、時間が長くなればなったでいらない曲も出てくるかも知れないから選りすぐられた感のするコンパクトなこのくらいの方が良いのかも知れません。
とりあえず「シンフォニックブラックが好きなら是非持っておいてほしい」とお薦めする一枚でもあり、メロディがこの系統にしてはキャッチーなんでシンフォニックブラック入門にも良いかも。
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Best tune : Wolfhunt
曲自体も恰好良く素晴らしいんだが、Jon Allenのドラミング凄過ぎ!特に1分50秒~ は凄まじ過ぎて思わず笑ってしまったわ。
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