3日目。 ぐっすり寝て起きた。 ゆっくりと街を起こしていく朝日、それに照らされ色を取り戻していく街並み。 到着時にはわからなかったドイツクオリティが、寝ぼけた頭を凄い早さで起こしてくれる。 同じようなシチュエーションだったのに、どんどんテンションが下がっていった中国とは大違いですね。 ビュッフェ形式で、選択肢も豊富な朝飯をもうとにかくガツガツ食い漁って充電完了。 このとき泊まったホテルは、駅からクソ近い(歩いて1分かからない)のになかなか安くて良いところだったんでオススメ。 ※ホテル エクセルシオールってとこです。 チェックアウトを済まし中央駅へと歩を進める。 電車で移動しまくることが決まっていたのでジャーマンレイルパスを買っていた我々であったが、 親愛なる中国国際航空のおかげで赤字が決定していたので、なんとなく俺はテンションが下がっていた。 まぁいちいち買う必要がないのはやっぱありがたいけどね。 検札の時もパスみせるだけでいいし。 さ、乗車していざ出発!と、乗り込んだとたんモヒが叫ぶ 「パスがねえ!」 まじかよ。 あわてて出発直前の電車から飛び降り、荷物の見張りにじろーを残し、 俺とモヒは駅の忘れ物窓口、ホテル、昨日行ったバー等を回るが見つからない。また買うしかないのか・・・。 計画が狂いそうになってきたので腹を決めてじろーの元に戻ると、じろーはレイルパスを差し出す。 曰く「本の間に挟まってたよ」との事。 しばらくじろーと二人がかりでモヒをねちねちといじめる。 案の定予定通りはいかなかったが、ようやく電車に乗り込んで出発。 気分は世界の車窓からだなァと思っていたら直ぐ降りる。乗り換えのマンハイム駅である。 せっかくのドイツだし見て回ろうぜ!と逸る心にひきづられるように外に飛び出したら特に何もない。 すこし足を伸ばしてみてもなにもない。 しかたないのでバカ写真だけとって、ガラガラの車両で我が物顔で騒ぎつつ、 のどかな風景に心表れながら、次の目的地バッドウィンプフェンへと向かう。 バッドウィンプフェンはどこにあるのかよくわからなかったので、ぼーっとだらだらと乗っていたら、 森の真ん中のようなところで電車が停止した。そろそろかな?と思っていた我々は、近くに居た老夫婦に 「すいませんここはバッドウィンプフェンですかね〜?」と訊いてみたら「イエス」と言われたもんだから大変だ。 あわてて荷物をまとめて凄い勢いで電車を飛び降りる。静かな駅のオープンカフェでお昼を楽しんでいたドイツ人達が、 突然電車から飛び降りてきた日本の痴垢達に「ナンダコイツァ」という目を向ける。 あえてそちらに目線を向けないようにして、ほこりを払う。 ちなみにこの老夫婦にはしっかりとしたお礼が言えなかったので、モヒが申し訳ない事をした。。。と長く悔やんでいた。いいやつだ。 ここでは自転車を借りて疾走したいねという話になっていたので、駅の観光案内所でレンタルサイクリング屋を聞いてみる。 地図を指差し丁寧に教えてくれるおねえさん。お、意外と近いじゃん?楽勝楽勝、dクス!と歩き出すと、これが山道である。 荷物の重さが肩の肉にしみこむ。引きずってあるくじろーがうらやましい。 しかしそんな辛さも少し小高いところに登っただけで吹き飛ぶ。 元々バッドウィンプフェン自体が高台のような箇所にあるためか、 そんなところにちょっと登っただけでも周囲がはるか遠くまで見渡せるのだ。 お約束のくだらない写真を撮りつつ、先へと進む。途中からは木陰となっていたので、 木々の冷房に感謝しながらてくてくと進んでいったら目的地に到着した。 御伽噺にでてきそうな可愛らしい外観の宿で、レストランからの景観は景色だけでおなか一杯になりそうなぐらいであった。 ここにも泊まってみたいものだと切に思ったね。 気の良さそうなおっちゃんに自転車を3台借り出発。この自転車、逆に漕ぐとブレーキがかかるしくみになっていたので、 慣性で進んでいるときに逆にジャラジャラと漕ぐ癖のある俺は何度かつんのめる。 なんとか乗りこなし街を疾走。快晴の空に、適度な風、石畳の路面の振動すら心地よく、 「うおっ!うほほっ!たっ、たのしい!くぁわqwせrftyふいこlp!」とドーパミンをどろどろ出しながら閑静な街並みを走る。 様式美な街並みに悶絶しながら、街の中で一番目立つ通称「青の塔」へ。 建築法なのか伝統なのか知らないけれど赤い屋根で統一されている街並みの中でぬっと聳え立つその姿は、青空に良く映えていた。 ダンジョンっぽい内部を足早に登っていくと、青空を切り取って張ってきたような空間が見えた。屋上への出口だ。 勢いよく飛び出すとこのあたりの景色が360度パノラマで目に飛び込んでくる。ガッツポーズ。もうがっつぽーずしかでない。 ガッツ石松もこの光景を見ていたらさぞや喜んでくれるだろうなと思っていたら、モヒたちも驚嘆の声をあげながら出口から出てくる。 一気に崇高な感さえあった青の塔が、クサメタルの塔となる。 日本人であることを誇示するかのように写真を撮りまくっていたら、おばちゃんが親切にも我々を撮ってくれた。 日本のゴミ達、感動。ダンケダンケといいまくる。 堪能した後塔を降り、中身でもはしゃぎまくり、その後街中を疾走。 写真を撮って思う。まるでジブリをそのままくりぬいてきたみたいじゃないかと。 ジブリ大好きのモヒと俺は興奮。全てに悶絶しつつさらに加速する。 夏らしい快晴にさすがにへばってきた我々はお昼兼おやつを食べる。 ここのおばちゃんがノリの良い人で、子供にアイスを作っている最中に、写真撮っていい?と訊いたらちょっとまってねと返答してきたので 「ああ、アイス作り終わるまでまってくれってこったな」と思っていたのだが、丁寧にアイスを盛り付けると それを持ちながら「さあ撮れ」と言ってくる。おばちゃん。かわいいよおばちゃん。俺そういう趣味ないけど。 朗らかな気分をもらったあとで坂を登る。登り切るとそこには猫が居たのでモヒ大喜び。この小動物好きめ。 この街の雰囲気があまりにも良かったせいでついつい観光予定時間をオーバーしてしまい、自転車を返してから急いで駅まで戻る。 時間ギリギリだったので重い荷物にキレながらも思いっきりダッシュ。到着3分前ぐらいに駅にたどり着くがもう汗だくでぐでぐで。 冷房に身を任せながら風景に目をやっていたら、グンデルスハイムに到着。 ここに来たのはクサメタラーなら心躍らずにはいられない「城」があったからなのだが、ここの城は特に登れるわけでもなく、 おまえたちみたいなキモイのお断りといわんばかりに小高いところに聳えたち、 おまけに腰の辺りに木をもりもり立てて全身全霊で俺達を排除してくる。なんだバカ畜生。 というかここは田舎。とてつもなく田舎。たぶん道の真ん中で俺達が殺し合いをしても3時間は誰もきづかなそうな感じ。 ここでも自転車を借りる予定だったので、標識に従い進んだ。が、何もない。工場しかない。 しかたないので近くにあったキオスクみたいな雑貨店に飛び込んでみると英語が通じない。 一旦標識を撮影して見せてみるとようやく話が通じ、ただ手を振られる。もうだめだ。 その後2回ぐらいなにかを話しかけられたが、バームクーヘンとダンケしかわからない我々にはハードルが高すぎた。 なんとなく段々畑の方に寄っていったら河が見えたので河畔で一休み。休息もかねてしばしぼーっとするも、 こんなんならさっさと次行こうぜということで意見が一致し駅へ戻る。だいぶ時間があったのでクソ写真を撮って遊ぶ。 電車がようやく来たので降りる人達を待っていたら、凄い人数が降りてきた。 おやおやここはベッドタウンかなにかなのですかねェと思いつつ乗り込もうとしたら、 多分ドイツ語でなにやら強い言葉でまくし立てられる。しかも四方八方から。 うおこええ!とか思っていたら英語のできる若い人に「この電車は故障で回送になるから乗っても無駄デース」と教えられる。 いい人だ。全員でダンケの大特売を行い、代わりの列車が来るという反対側へと行く。 若干不測の事態が起こったので心配していたが、ほぼ時間通りにシュトットゥガルトに到着。 グンデルスハイムでの滞在が短かったので、フランクフルトを出発時に起きたモヒのチケット事件でのロスがここで解消される。 シュトットゥガルトは流石に大きな街であるため、人が沢山である。 グンデルスハイムでは犬と猫とそのじいさんにしか会わなかったのにねぇなんて思いつつ歩いていると大きな公園に到着。 たぶんなんか歴史的っぽいものと調和している芝生がもりもりの公園で一休み。 時間的にもそのぐらいの距離が適度だったのでのんびりのんびりしていた。 最終目的地であるアーレンまではけっこう時間があったので、サンドイッチを食べつつくだらない話をしながらただ電車に揺られていた。 さすがに疲れていたので口数も少なくなって来、夜の帳が完全に落ちた頃にようやく目的地アーレンに到着。 さっさとホテルにいくべということで駅前に居たタクシーを捕まえていざホテルへ。 ここは俺が見つけたホテルで、そんなに駅から遠くもなかろおということで座席に身をあずけていたのだが、 凄い勢いでタクシーは街を抜け郊外へと疾走していく。アンドレマトスハイトーンのごとく跳ね上がる料金メーター。 「あれぇ?近いんじゃありませんでしたっけぇ?」等とモヒとじろーに問い詰められる。 街中で何個かHOTELの看板を通り過ぎていたのがまたイタい。 10ユーロ以上を払ってホテルに到着。既に終了気味な雰囲気をかもし出していたレストランになだれこみ遅い夕飯を食べる。 少しホテルの中をうろついた後、風呂に入って、じろーのパソで明日の日程をチェックしてだらーりと寝ることとなった。